SUPERCUB Tourists! 〜 カブに乗って旅に出よう!

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1991-05-05 春雪の信州篇[5]

_ 07:30

あんまり寒いので、のんびりしていると、となりのテントでRSZ氏が「起きますか〜?」なんて聞いてくる。銭湯で壁ごしに「もうあがるよ〜」なんていってる若夫婦みたいっすね(おえ)。年代物の名車RSZはバッテリーがあがってしまい、押しがけ。砂利道なのでグリップが得られず、なかなかかからない。難儀なバイクやなぁ。

ナゾのキャンプ場をあとにして、ナゾの林道を下る。出たのは上松町。ううむ。こんな南まできちゃうのね……。R19を北上してR361から熊沢幸沢林道へ。朝食前に一本抜く算段。谷あいの暗く、細い道だけど、木漏れ陽の中を走るのは爽快。もっとも、あまり爽快感にひたってると足元すくわれるんだけど。整備されたダートもいいけど、こういう少し荒れた道の方がCubに合ってるみたい。楽しいね、けっこう長いし。上まで登ったら、民家が点々とある。こんなところにまで住むなって……。

_ 09:00

R19をふたたび北上、こんどは鳥居峠から奈良井川を遡る。伊那市側のR361は、細いワインディングが延々延々延々延々延々延々延々延々と続く。えらい飽きた。ああー、眠くなるぞ、こりゃ。でも、カーブミラーも少ないので、油断してると対向車がコワイ。何も考えないで突っ込んでくるなよぉ >対向車のあんちゃん。もっとも、眺めはたいへんgood!である。伊那、高遠とすぎて、美和湖を目指す。

_ 11:00

さーて、長いぞ〜。黒河内林道。ほどほどに整備されたダート。40km/hほどで気持ちよく登る。やっと調子でてきた感じの2速全開。ながめはよくないけど、よい林道だねぇ。途中の沢で水を飲む。くぅ。いけますな。3リットルのポリタンにも水を満たす。ペースが上がるとフロントが暴れるので、こいつを前カゴにいれてウエイトにするのだ(笑)。いやいや、おお真面目。

南アルプス林道ってのに通じてるらしいんだけど、通行止めだった。どこまで行けるんだろ、これ?

_ 12:00

なつかしの入笠山。中学生の頃、ここでキャンプしたことがあるのだ。湿原があったりして、なかなか雰囲気のイイ山である。もっともこの時期はまだ山肌に雪が残る。

ここからは入笠山林道を下る。広くて整備状態は最高級。でも、けっこう舗装されちゃってて悲しい。富士見町からはR20を南下。帰り支度ってところ。アルプスの山々が遠ざかり、富士山が見えてくる。やっと暖かくなってきたねー。ぽかぽか。

_ 14:00

韮崎(やっときたぞ)からR52へ入って、増穂町から、ほーんじつのラ〜ストイベント〜〜! 期待の丸山林道へ。なんか冬期閉鎖とか書いてあるけど、ゲートも開いてるし、前を走ってたTT225がずんずん登っていくので、ほいほいとついていく。

いやー、この道は気持ちイイぞ〜。途中、南アを一望できるところがあり、いやはや、サイコー。……しかし! 夢はもろく崩れ去る。「路肩決壊」のため、通行止め。どうにも先に進めそうもない。がちょーん。ここまできてそれはないっしょ。もう15:00やで。林道の向こう側でキャンプしようと思ってたのに……。同じ秦野からきたという例のTT225氏と引き返す。目指すは伊奈ヶ湖のキャンプ場。

櫛形山林道という(地図にない……こんなのが通じてるわけないんだが)林道を北上。どこまでいっても湖がない……。おかしい。でも、対向からは四駆族がぶっとんで来るし、通じてることは確かなんだけどな。どーでもいいけど、この四駆族はなんとかしてくれ〜だ。イイ道だとブラインドコーナーでスピードを落とさない(!)で突っ込むくらい傍若無人なくせに、ちょっとでも道が悪くなるととたんに歩くより速い速度で走れなくなる。おめーらみたいのは渋谷あたりでおとなしくナンパでもしてればいいんぢゃっ(偏見)。

さて。もう宿がとってあるというTT225氏とは別れた。途中で、も一本下の林道と間違えたことが判明。げげーん。ま、この先で合流するから、そこで折り返せばいいか(甘い)。ながめはgood。富士川を中心に広がる平野部と秩父の山々が一望できる。地元の観光客も多い。それでも止まらずにがんがん下る。明るいうちにキャンプ場につかないと……。が、また、間違えたらしい。どこまで行っても目的の道は見つからず。延々と下る。ああああ。かれこれ2時間は林道を走りっぱなしだぞ……うう……振動が……今日は走りすぎや……もー、飽きた。勘弁して……胃が変……気持ちわるいー。

_ 17:00

結局、下まで降りてしまい、R52から伊奈ヶ湖へ。あかーん。疲れたー。

公営だけあって、キャンプ場は100円。安い! ホントは予約しないといけないらしいんだけど、客は家族連れが3組しかいないので泊めてくれた。連休にしては客が少ない。もちろんバイクはひとり。最終日なのに、こいつはさみしい。


1991-05-04 春雪の信州篇[4]

_ 07:30

吐く息が真っ白の寒さの中、6:30ごろ起きる。セロー氏の方が早起き。めずらしいヤツ(あのな)。いっしょに出発して、キャンプ場前から林道を登る(ただし全面舗装)。たまにはつるんで走るのもいいね。ブラインドコーナーのたびにホーンを軽くならす氏は、ボクと同じく安全運転主義だ(うーそーをーつーけー)。途中で別れて明科方面へ。しっかし、ちびるほど寒いぞ。

_ 09:00

R19に出て、松本の手前のドライブインで朝食。こ汚い格好でカレー屋に入る。ううむ。他の客の視線が心なしか冷たいよーな……。食べながら地図を見る。このへん、ぜんぜん林道がないでやんの。どこに行けば会えるの? >林道。もう少し準備してくればよかったかなぁ。

西側につらなる山々は真っ白。とても5月とは思えないっす。うむ。あっち行ってみよっと(をい)。

_ 11:30

上高地の入口。来ちゃったよ〜ん。こんなとこまで来てどーしようというんだ。といっても上高地は自家用車通行止めなので、上までは行けませぬ。バス停は長蛇の列なので、これもパス。そーかー、連休に入ってるんだもんな。おまけにここは観光地だと。

さて、ここからどこに行こうか……と考える。安房峠は積雪のため通行止め。たしかに、道の両脇にはすでにかなりの量の雪が積もってる。えーん。安房峠でレプリカを追いまわすというあたしの夢:-)を奪わないで!……と思ってたら、12:00には開通とのこと。どうりでゲートの前に車やらバイクやらがたくさん待ってるはずだ。話のタネに待ってみることにする。

_ 12:00

ゲートオープン。ゲート前に並んでいた車、バイクが一斉にスタート。をを、レースみたいだ。最初は調子よく進んでいたが、対向車(「向こう側」のゲートも開いたってことだ)が来ると、とたんに大渋滞。だーっ、すれちがいも満足にできねーのにデカイ車ころがしてんじゃねーよ >そこの四駆族

この先は高山か。これ以上行ってもしょーがないな。引き返すか。しかし、一面の雪だよー。寒いよー。路肩の雪をけっとばしながらのんびり下る。途中、林道の入口があったので入ってみたけど、高い雪のバリケードにはばまれる。Cubを止めて、えんやこらとよじ登る。うひょーっ。どこが道やら(全面雪に埋もれている)。悔しいのでバリケードの上からオシッコして帰る(下品)。

_ 13:30

奈渡川ダムにて、安曇野名物(?)おやきで昼食。野沢菜とナスは相変わらず変(※おやきってのは、そば(だったかな)を使って作った中華まんモドキで、普通のアンが入ってるのもあるけど、野沢菜とかナス&ミソのヴァージョンを食すのが通である)。

裏道を通って塩尻へ出たあとは、R19をひたすら南下。木曽福島あたりを狙う。そーいえば、今日はまだ1本も林道を走ってないなぁ。こんなことではいかーん。

_ 16:30

木曽福島。えーかげん時間も遅いので、夕メシと酒を買いこんでキャンプ場探し。つってもこのあたりだとひとつしかないみたいだ。で、地図にある木曽駒高原キャンプ場にたどりつくと……『冬期閉鎖』。ががーん。20km四方にキャンプ場ないんだぞ、おい! そんな無責任なこというなよ〜。

などと乗り越えられない門にすがって泣いていてもいてもしかたがない。しょーがない、林道で野宿でも……とぼとぼと裏の山に続く道を登ると、とつぜん立派な林道がどどーんと登場。えー? こんな道、地図にないよ〜。看板に書かれた名前は木曽駒山麓林道。アップダウンも少なく、極めてよく整備された砂利道。うむー、ナゾだ。

おまけに、林道の途中にキャンプ場を発見! うーむ。できすぎてるぞ、これは……、まさか、another worldに紛れ込んでしまったのでわ!?

ま、とりあえず一日一林道のノルマ(?)は果たしたので、ま、いいか! てなことで宿泊。あとから静岡のRSZ氏が同じように迷い込んできたので一緒にキャンプを張った(バミューダ・トライアングルみたいなところだな……出られなかったらどーしよ。このまま「漂流キャンプ場」とかいって、梅図かずおの世界になっちゃったらヤだなー。あああ)。なんにせよ、変な1日であった……。


1991-05-03 春雪の信州篇[3]

_ 05:00

例によって夜明けとともに目が覚める。寒いなぁ。テントをちょこっと開けて外を見る。

一瞬、目が点。をいをいをいをい。なんだ、こりゃぁ〜〜〜〜。一面の雪! いつの間につもったんだ?! おまけにまだ降ってるし。だぁぁ、もう知らん! ふてくされて寝る。一瞬、雪に閉じ込められて脱出できない状況がよぎるが、どーでもいいや、もう。勝手にしろ。

_ 10:00

陽は出た。雪も融けた。続々とやってくるレジャー客。あー、よかった。きっとアレは夢だったのよ、ねね? しかし、このクソ寒いのにけっこうキャンプ客が多いのだ。たいてい家族連れ。もちろんはしゃぎまわってるのは子供たちだけである。家族サービスもここまでくると地獄ですねぇ >お父さん

そそくさと出発。今日は遅くなったので妙義荒船林道から、ガンガン北上して草津を目指す。もー、怖いモン知らず。林道つっても有料なので、どーせ全舗装だろうとたかをくくっていたら、入っていきなり3kmのダート。合計で10kmくらいはダートか。悪くないね。整備状態も「そこそこ」なので、朝から気持ちよく走らせていただきました。でも、2輪一律410円は高すぎるな。ふつー原付は100円でしょう(笑)。

_ 12:00

軽井沢。ここほどCubの似合わない土地もなかろう。浮いてしまうので、パス。そのままR146を北上する。浅間山が近い。浅間といえば、記念すべき浅間火山レースの跡と、「丘を越えて」である(唄う唄う)。レース場跡、見に行きたかったな。資料持ってこなかったから、どのへんにあるのかわかんないや(しくしく)。北軽井沢で、さびれた定食屋をみつけて昼食。こういうところだと浮かない:-)

定食屋のTVは天候の回復を伝える。が、長野で平年より12度低いだと。なんか、行く先々で異常気象まきおこしてんね >をれ

_ 14:00

しかし、北上するにつれ、空はどんよりと曇ってくる。

草津着。草津←→熊の湯は吹雪のために通行止めだそうで、雪の壁の間を走るという夢ははかなく消える。志賀高原くらい見せてくれてもいいぢゃないか(うるうる)。もっとも、草津ですでに吹雪!なのだ。止まっていてもシールドに雪が積もって前がよく見えない。雪にけぶる温泉街。なんか、気持ちいいなぁ……。ウトウト

……はっ! い、いかん。眠ったら死ぬぞ。

これ以上北へはいけそうもないので、とりあえず草津道路(往復しても100円さっ)を下って、西へ。

_ 15:00

R144を西へ。鳥居峠も吹雪。両わきの山の斜面にはしっかり雪が積もってるし、スキー場のゲレンデはスノーマシンでそこだけ妙に白く、まるで山が「あかんべー」をしてるみたいだ。大きなお世話ぢゃよ、ふん。本降りになってきたので、カッパを着る。あまりの寒さにカッパがバリバリに固くなってる。うー、死む……。

_ 17:00

長野市のあたりでキャンプ……と思ったら、このあたりにはなんにもないでやんの。結局だらだらと更埴市をすぎて、聖高原の手前、大池キャンプ場まで来てしまう。雪はやんだが、吐く息は白い。

ここではやっと相棒が見つかった。連休が始まったからね。いっしょになったのは川崎の新セロー氏。うーん。新型セローはカッコイイなぁ。22:00まで焚火を囲んで酒を呑む。こーでなくちゃいかん。