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1991-08-15 日光[方面]篇[2]
_ 07:00
げー、寝過ごした。10時間も寝てしもた。とりあえず、お茶を入れて朝メシにする(うぅ、いいねぇ)。のんびりと撤営して、出発。今日から林道三昧!
_ 09:00
キャンプ場からやや下ったところから、脇に入った赤倉林道。やや荒れた、谷間の暗い道。こういうところは飛ばす必要がないので、けっこう好み。並行して流れるきれいな沢を横目に見ながらトロトロ走っていると、小さいギャップにはまった拍子に突然、前カゴがふっとぶ! げげーっ。なぜ!?
カゴの底面が2本のネジで止まってるんだけど、そのうち1本が抜け落ちて、取れたらしい。「こ、ここで取れたってことは、ネジもこのあたりにあるってことかな?」と気をとりなおして、周囲をはいまわって探す(なんか、コンタクトレンズを探してみたいだし……)。誰もいない林道で必死になってネジを探してるとゆー図は、あまりに物悲しくて涙がでるぜ(うぅぅ)。
結局見あたらない。タイミングの悪いことに、針がねも紐も持ってない(不精がたたったな)。前カゴには中のものが飛び出さないように、赤いゴムのネットがかぶせてあるので、不安ながらもそれで強く固定してみる。ちょっとグラグラしてるけど、なんとかなるかな?
一服してから出発。をを、なんか、前より安定してないか? これがほんとのラバーマウントぢゃのぅ(ちがーよ)。R120に出て、日光方面へ。
_ 10:00
R120の途中にあった丸沼でひと休み。けっこうイイところだな。紅葉シーズンにも来てみたいね(って、きっと今より寒いぞ)。
工事渋滞で延々と4輪がつながってるわきを、すいすいとすり抜けて進む。このシーズンに4輪で日光に向かうとは、愚かな(ふっ)。途中でドカティPASOの軍団に抜かれる。1台1台が、Cubを抜きざまに挨拶をしてゆく。嬉しい(単純)。
_ 11:00
素直に日光にはいかず、山王林道(奥鬼怒林道?)へ。なんか、土砂崩れで全面通行止めとか書いてあるけど、こういうのは信じてはいけないとゆーことを学んだ私(笑)。だいたい50%の確率で「嘘」である。ま、行けるところまで行くのだ。引き返すはめになったって、ぜんぜん損じゃないし。
……で、けっきょく通れた。途中、大きなブロックでとおせんぼがしてあって(ご丁寧にも、バイクが通れる程度の隙間があいてる)、いかにも「ホントに土砂崩れがあるんだぞ〜」という雰囲気だったけど、まったく痕跡もない状態。ったく。
道はさすがにこのあたり有数の本格林道らしく、全面的に状態がいい。エンデューロマシンがビンビン飛ばしていくので、あんまりのんきに走ってられないのがシクシク。ま、季節だし。しょうがないか。
_ 13:00
林道を出たところにある川俣温泉で、岩魚定食でおひる。ニジマスとたいて味変わらんぞ。養殖かいな? ま、うまいけど、小さい(笑)。
このあたりは林道がいっぱいあるので、走りまくりたいところだけど、ガスが心配なのでGSまで下ることにする。
_ 14:00
馬坂林道。ほどほどに整備された道。ここも対向の4駆、バイクが多い。バイクはいいとしても、車が通ったあとは土ぼこりがひどくてたまんない。もちっと大人しく抜けないのかー、ばかものっ。
続いて田代山林道。入口でXLR250R氏と談笑。しきりに「すごいなー」といいながらCubを見てる。あんたのマシンの方が「すごい」んだけどな(笑)。ちなみに今回は、リアサス、リアキャリア以外にも、強化がなされている。まず、オフロードっぽくスパルタンな外見を持つ、可倒式ステップ。石に当ってステップが曲るという被害はこれで回避される(かも知れない)。それから、エンジンガード(爆笑)。レッグシールドに隠れててよく見えないので、「通」にしか気づかないという奥ゆかしいアイテムだけど、エキパイに石が当るのを防いでくれている。いずれもモンキーBAJAが登場したおかげでCubに流用できたもの。冗談バイクの部品が、こんなところで実用に供されてるとは、思いもよらなかったでしょー? >ホンダ
さて、林道は勾配もきつくなく、フラットで良い道。こういう道は飛ばすにはいいけど、印象には残りにくい(勝手なヤツ……)。XLR氏に「飛ばし屋さんが多いですね」っていったら、このへんは関東から近いので、日帰りでやってくるのが多いのだろうとのこと。どーりで身軽なのが多いと思った。
_ 16:00
R352に出て、はたと困る。このへん、キャンプ場がない。第一、メシ買ってない(店がぜんぜんないところばっかり走ってたので)。非常食兼朝飯のパンしかないんだよな。困ったなぁ。こんな田舎で……。
「ええい、ままよ!」と、安ヶ森林道で再び南下。せっかく地図を東北に切り替えたのに、また関東に逆戻り。この時間になっても林道走ってるなんて、狂気である(そーでもないか)。暗くなるまでに抜けられなかったら、途中でテント張るしかない。それにしても道がいい! 固くしまった土の道。フラットで凹凸もなく、Cubでも50km/hは出せる(あぶねーなぁ)。ガンガンいくぜ〜。
_ 17:00
下りも楽勝で(ちょっとわだちがひどかったけど)、結局1時間で走りきる。林道が終ってすぐにキャンプ場があって、ラッキー。1200円というのは、もうこのへんの相場だと割り切って、あきらめる。食堂が付属しているので「おおっ」と思ったが、「今日はもう終りです〜」だと。がっくし。これで夕飯はパンと紅茶。ああ、明日の朝も同じかぁぁ。ひゅぅぅぅ。
1991-08-14 日光[方面]篇[1]
_ 前口上
バイクの製造過程でコストダウンの必要性が生じたとき、最初に犠牲になるのは足まわりなのだそうだ。特にオフロード車などはひどいらしい。たしかに買う側が重視するのも、エンジン→フレーム→(ルックス→)足まわり……という順になるのだから、しかたがないといえばしかたがない。メーカーに対してうるさくいわないユーザが悪いのだ。天下の実用車Cubも例外ではなくて(コストダウンの必要性があったかどーかは知らないが)、重い荷物を載せるくせにサスペンションは貧弱の極みだ。それで林道を走ろうなんてんだから、けっこう無茶。我が相棒のリアサスなんて、林道走るとすでに用をたしてない(ぼこぼこにボトムしてるし)。フロントだってほとんどリジッドだし。
そんなわけで、今回はカヤバの(Cubにつけるには高級すぎるかもしんない)ガスショックを後ろにつけてみたのであった。で、その試運転的旅行記……。
_ 06:00
秦野の自宅を出発。うーむ、鼻水がとまんないし。ヘソ出して寝てたからか、会社の冷房がきついのか、こんな時期に風邪をひいちまったのだ。まー、風にあたれば治るだろ(嘘や……)。とりあえず、どこに行くか決めてないので(でも出発しちゃった……)、これまで行ったことがない関越方面を目指すことにする。R246→R129→R16で八王子経由川越。この道は村山モータースがあるので走りなれてるしな(Cubでははじめてか)。
今回の新装備はカヤバのサスだけじゃない。一番目につくのはリアキャリア。これをプレスCub(新聞屋さん御用達)の巨大キャリアに替えてある。これでいっぱい荷物がつめるぞ、きゃほ〜っ。自炊装備も積んじゃお〜っと……と、いい気になって積み込んだはいいけれど。おおあま >をれ 後ろに長いもんだから、重心が相対的に後ろに移り、フロント荷重がほっとんどない。コーナーでは異常に切れ込むわ(びびる)、発進時にウイリーするわ(これは結構楽しい)で、コワイ。はやいとこ前カゴに荷物積んで、フロント荷重増やさきゃ……。
_ 08:30
川越。リアサス強化の効果は絶大で、安定性はすこぶるヨイ。だ〜い正解といえよう? あとはフロント荷重か(水くらいはやくくんでこいって)。
それにしても「寒い!」。ホントに8月かよ……。けっこう厚手のBiker's Netジャケットを着ててもまだ寒いので、とうとうカッパを着込んでしまう。ううう、魔の東北行を思い出しちゃうぜ。迷走台風の10号も来てるそうだし、たまらんわぁ。
_ 11:00
高崎。やっと少し暖かくなったので、カッパは脱ぐ。Cubのメータが、ついに1万kmを突破! やー、よくぞ走ってきたもんだ。あと9万kmはたのむぞ(って、ホントに10万km使うつもりかぁ?)。
ここで、榛名山に寄り道をすることにする。ガラメキ温泉という変な温泉のことを雑誌で読んだと、友だちが教えてくれたのを思い出したのだ。地図によると、榛名山に登る道からはずれた林道の、ずっと先にあるらしい。これは挑戦するっきゃないっ
_ 12:00
榛名湖畔。だ〜〜、道間違えたっ。ガラメキがあるのはもう1本、東にある道でしょぉぉ? ったく、なんでひとつの山に登るのに3本も4本も道があるんだっっ >榛名山
榛名湖も開発著しく、悪い意味での日本風リゾート。おまけに寒い(寒いのは榛名山のせいぢゃないでしょー)。とりあえずメシだけ食って、目的の道をおりよう。風邪もつらいし、このへんでキャンプしちゃうものいいかな……道を間違えただけでずんずん弱気になる。
林道に入るんだから……と、あわてて(ようやく)水をくむ。2リットルのポリタンに満杯+予備ガソリン1リットルを前カゴに積んだ。約3kgがフロント荷重として増えたことになる。接地感もまして、good!である。まぁ、新聞屋の前カゴがあんなに大きくて、しかもライトまで増設してあるのは、後ろに積んだ大量の新聞とバランスをとるためだってのは有名な話ですし(大嘘……だけど本当かもしんない)。
_ 14:00
とりあえず榛名湖を一周してから(湖を見ると一周したくなっちゃうんだよな)、目指す道へ。ガラメキに通じるはずの林道はすぐに見つかる。……が、どっかの会社の採石場があったり、河川工事のあとで河筋が変わっていたりで、道がぜんぜんわからない! 5、6本はルートを試すが、どれも行き止まり。こんな山奥で河川工事なんてするんぢゃね〜っ
最後のルートなんて、道が川で分断されちゃってるし。「う〜む。Cubで川渡りってのも暴挙っぽくてイイかもしんないな……。でもコケたら流されちゃうかな(そんなに深くねーだろ)。えーい、行っちゃえ行っちゃえ!」……なんて危険(ウケ狙い?)をおかしてまで挑戦した道がとつぜんガケで行き止まりになってんだから、この山は。人が落ち込むのを見るのがそんなに楽しいのかっ >榛名山
_ 15:30
結局、ガラメキ温泉は「前人未踏の秘湯なのだ」ということにする(あのな)[2003年1月4日に補遺]。延々さまよった山を降りたあと、渋川を抜けて高山村にあるキャンプ場を目指す。この村、山の上だと思ったら意外とひらけていて、キャンプ場にも客がいっぱい。おまけに1人1張1200円! 「高い! 高すぎる! 他をあたらせてもらうぜっ」(なぜか今回はけっこう強気)。
_ 17:00
疲れてる上に風邪ひいてるからはやく休みたいのに、近くにキャンプ場がない。さっきのとこで妥協すればよかった(いまさら悔やむ)。けっきょくR145で沼田に抜けて、R120で日光方面へ。途中で川場村に入って川場キャンプ場に泊まることにする。1泊1800円。あああ……墓穴。
気を取り直して、メシ。今回からは真面目にレトルト手抜き式の自炊をする(どこが真面目や……)。いままで自炊してなかったのは、持ってるコンロがホワイトガソリン専用で、それを持ってくるのが面倒だったからなんだけど、今回、普通の無鉛ガソリンでも使えるピーク1を買ったのだ!(Cubの改造に8万もかけたのに、なぜかリッチ)
でもって、買ってそのままで持ってきちゃったので、ちゃんと火がつくかどうか不安(をい)。おそるおそる火をつける。つかない。ポンピングする。つかない。またポンピングする。いきなり火ダルマ(げげー)。圧力を上げすぎると途中でガスが漏れて引火しちゃうので、ご注意である(知ってるくせにやるもんな)。
なんとかなだめすかして、安定させる。やっとメシ。暖かい食事はいいなぁ。バイク旅仲間は「男2人、女1人」のナゾのチーム(どっちの男がお邪魔虫だ?)だけなので、シカトして寝る。風邪がよくなりますよーにっ
1991-05-06 春雪の信州篇[6]
_ 07:00
うむー。別天地のよーに暖かであった。さーて、あとは帰るだけ。R52をガンガン南下する。途中、地図を見てたらジャイロXの変なおっさんが声をかけてくる。「天気がいいので、修善寺まで行こうと思いまして」。あらまー。同類だと思って声かけただろ >おっさん。自慢気に話すおっさん「10日かけて関西まで行ったこともあります。笑われましたが」。をれだって、三輪車でツーリングしたいとは思わねーよ……と思ったけど、「お互い、理解者が少ないのが悩みのタネですな。わっはっは」と逃げておく。ま、たしかにお互いよくやる。
_ 09:30
R59→R300。峠で、若い女の子を乗せていい気になってるお兄ちゃん(セルシオ)をあおって遊ぶ。おらおら〜。腕もねーのに3ナンバーなんて乗ってるんぢゃないよぉ。Cubにあおられちゃうよーん(タイトコーナーではメチャメチャ強いし >Cub)。
今日はおだやかで風も少ないので、本栖湖にはきれいな逆さ富士。うひょー、まともなの見たのははじめて。あとは慣れた道だ。ゴーゴーってなもんだな。
_ 11:00
はい、到着。おつかれさんでしたー。寒かったけど、それなりに楽しかったぞ〜。こんどは夏に復讐戦:-)か。うむ。