1991-05-01 春雪の信州篇[1]
_ 前口上
GWなら暖かいところに行けばいいのに、なんで寒いところばっかり選ぶんだろーね、この人は。とりあえず目標は『Cubで北極横断』なので(嘘つけ)、雪には慣れておかないといけません。
今回のCubの装備は、前回の南紀篇からほとんど変更なし。タイヤはCRM50のフロント。あれから換えてないので5分山というか(やばいな……)。あとはミラーをOff用に換えたくらい。おっと、忘れちゃいけない、ハンドルカバー。去年の教訓は生かされております。こいつの威力はすさまじいものがある。懸案だったリアサス交換と、予備タンクの増設は(財布が)間に合わなかったと。
使用地図は昭文社の「2輪車ツーリングマップ」(信州甲州)。
_ 07:00
秦野発。TVの天気予報は今夜から明日にかけて崩れるといっている。そのことは週間予報できいていたので覚悟済み。よーするに明日さえ乗り切れば、あとは天国のよーな五月晴れが待ってるってことだもんね。今年は去年のようにはいかないよ >天気。しかし、天気の方もタダじゃ転ばず、追い打ち。「前線が通過したあとは、北からの寒気団が……」。がーん。寒いのやだなぁ……(いきなり気が重い)。
_ 08:30
山中湖。天気はいいけど、このあたりですでに寒い。革ジャンの上にウインドブレーカーを着込む。えーい、ももひきもはいてしまえっ。
仕事が忙しくて、事前にぜんぜん地図を見られなかったんだけど、とりあえず、「河口湖から甲府にでも抜ければ信州だべ」程度の企画で家を出たのだ。で、ここまで来て、はじめて地図を出すと。お、忍野から鹿留林道ってのが出てるじゃないか(泥縄)。
初日から林道に入れるなんざぁ、縁起がいいねぇ(近いんだからあたりまえだ)。しかし、やっとダートが始まる……というところでゲートにはばまれる。5/15まで冬期閉鎖? どこが冬期だっての。ゲートの前でウロウロしていると、あとから来たXL氏が、ロクに止まりもせずにゲートの脇の隙間から抜けて行ってしまう。あら、なんだ。行ってもいいのか(よくねーんだってば)。林道初心者だと、そのへんがわからなくてねぇ(えへへ)。でも、舗装区間が多くて、あまり楽しめず。ま、小手調べということで。
_ 10:00
都留から大月へ抜け、こんどは真木小金沢林道へ。林道の途中にいきなりテニスコートが現れたりするナゾの土地である。調子よく登っていたら、荷物が盛大な音をたてて落ちた。どーも座りがわるいね。もっと大きなキャリアが欲しい(ぜーたく)。
30分もあがったところで、対向からライトバンに乗った「偉いお役人様」登場。「ここは5/15まで冬期閉鎖です。すみやかに立ちさってください」。でぇぇ。閉鎖なら閉鎖らしく、ゲート閉めとけっての。だいたい、どのへんが「冬期」なんだかいってごらんって。
_ 12:00
泣く泣く戻るが、私は負けない! まっすぐ北に行きたいのだ。新笹子トンネルを抜けたところから、日川林道に入るって手があるんだぜ。途中から登山道が生えているおかげで、ここは全面開通済み。ダートは短いけれど、フラットでよく整備された林道。まだ連休に入っていないからか、すれちがうバイクもいなくてちょっと寂しい。登山道入口の見晴らしのイイところで昼メシ。林道で食うメシはうまいっ。
どーでもいいけど、このへんはまだ秩父多摩国立公園。信州はもっと北だ! 道草くってないで、走れ〜っ。
_ 14:00
このまま韮崎では面白くない(?)ので、前から気になっていた昇仙峡を経由して野辺山をめざすことにする。昇仙峡は道産子みたいな馬が歩いていたり、景色が中国っぽかったり(なんやそれ)で、なかなかgood! 観光地っぽいけど車もまだそんなに多くないし(あと2日の命だな)。
そのまま黒平方面に北上してみるが、名前は林道でもすでに全面舗装済み。しくしく……。県民の森(だったかな)があったので、入って行く。下の河原ではテラノで乗りつけたらしい女の子がふたり、遊んでいる。女どうしでキャンプかな? 今夜はここで……うひひ。
……と、思ってたら上流から釣竿をかついだ男登場。世の中そんなにあまくねーか:-P 地元の人にきいたらここは予約制で、勝手に泊まるとしかられるんだそうだ。もう少し登ったところに「森林浴広場」なるナゾのキャンプ場もどきがあるそうなので、そこに泊まることにする。16:00。ううう、誰も上がってこない……初日から寂しいなぁ。
だんだん寒くなってきて、焚火でもしよーかな……と思って、ライターを忘れたことに気づく。どしぇー。タバコやめるとこういう弊害があるんだぁ。しかたがない、明日からタバコを吸おう(本末転倒)。