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1990-08-18 南紀林道巡り篇[7]
_ 07:00
いつもどおり5時に起きると、一面の霧。昨夜もかなりの雨が降った。1時間寝てから出発。今日も暑そう。R311からショートカットしてR169へ。七色峡からふたたび池原ダムへ(林道巡りっていうより、ダム巡りだなぁ)。ここのサ店で朝食。なんでもここは「ツチノコ共和国」ということで、テーブルの上にグロいツチノコの置物があったりする(ゲロゲロ)。
_ 10:00
スタンドで給油がてらちょっと点検。げげ、オイルが「ない」。おととい見たときには辛うじてあったのになぁ(「辛うじて」でしょ? >をれ)。どーも調子が悪いとおもったら、このせいかな? チェーンも伸びきってるし、どっかでちゃんと整備しよう(のんきである)。
R169で吉野に戻る。素直に海に出ないあたりがアマノジャク。吉野からはR370で東へ。
_ 13:00
榛原にて、小さなバイク屋を見つけて飛び込む。70歳くらいのおじいちゃんが出てきて、ほいほいとオイルを交換してくれる。あまりの手際のよさに、しばし呆然。もう、何百台ものCubの整備をしてきたんだろうなぁ。Cubのメンテは、いわゆる「ショップ」なんかよりも、こういう「町のバイク屋」の方が断然うまいのだ。
チェーンも張って、Cubは生まれ変わったようにキビキビと走るようになった。今まで2速40km/hでひーひーいってた坂道も、3速60km/hでグングン登る。意外とデリケートなんだ、Cubって。
R369で伊勢経由で鳥羽を目指す。今日中に海を渡れればめっけものなんだけど……また伊勢で迷いそうだなぁ(2年前の悪夢)。
_ 15:30
……やっぱり迷った。凶悪すぎるよな、伊勢の街って。で、乗れるフェリーは16:30発。えーい、乗っちゃえ乗っちゃえ。
_ 18:00
豊橋市勤労青少年伊良湖キャンプ場(長い名前……)。いつまで待っても管理人が帰ってこないので、勝手にテントを張ってしまう。ま、文句があれば何かいってくるでしょ(をいをい)。ホントは国民休暇村のキャンプ場に泊まるつもりだったんだけど(フェリーの中で会ったCB1100氏のオススメ)、なぜかこんな場所に迷いこんでしまって……、ま、これも何かの縁ということで。松林の中の砂地で、ここもなかなかヨイ。
紀伊半島の方を見ると、ぶ厚い雲がかかっている。なるほど、そういう魂胆だったのか >天気。ふふん。ここまでは追ってこれまい。
1990-08-17 南紀林道巡り篇[6]
_ 07:00
別に寝坊したわけではなく、雲行きが怪しかったので晴れるのを待っていたのである。昨晩は3度ほどすごい雨があった。不安定だなぁ。
R371から木守平井林道へ。峠でビスケットの朝食(相変わらずなさけない食事……)。もう、林道の1本や2本は文字どおり朝メシ前だね。でも、下りでまたにわか雨(くそー)。
_ 09:00
湯の花温泉からわきに入って、将軍川林道へ。こいつは失敗。峠までの登りは全舗装されていて、下りになったとたんにダートに。逆から入ればよかった……。
続けて北谷林道。途中から妙に草が深くなったなぁ……と思っていたら、プッツリと道が切れた。がーん。間違えた〜。えらく深い谷間で、クマでも出そうな雰囲気。もどる途中でまた1本間違えて、ようやく本道に。道標をひとつ、見落としていたらしい。くわばらくわばら……。「北」がつく林道とは相性悪いな。
たて続けに宮城林道。この3本、石はやや多いがよい道で、サスのしっかりしたマシンなら楽勝か。ただし、Cubは「しっかり」していない方の部類なので(笑)、なかなかハード。もっとも道が狭いので、いずれにしてもあまり飛ばせないけど。展望はよくない、深〜い谷間。
_ 13:00
すさみ町に出る。おー、なんか久しぶりの下界だー。海なんて見るの何日ぶりだろ。熱風吹きすさぶ町中のスーパーで、やはり何日かぶりのパンを買う(南紀の山奥にはパン屋がないのだ)。これもまた何日かぶりの60km/hで、R42に入ってから、昼食。
_ 15:00
R42からわきに入ってR371に戻り、和田川松根林道へ。はなはだ効率が悪いルート選びだけど、ちょっと下界が見たかったんだよぉ(暑いのですぐに懲りた)。松根側の登りは少々舗装が多くて、ちょっと失敗。和田川松根というくらいだから、和田川側から入った方が正解なんだろう。松根側は小石が多い。こういう道はハンドルとられるし、足元をすくわれるような滑べり方をするからあんまし好きじゃないんだよな。和田川側はなめらかでフラット。けっこう飛ばせる。今日はぜんぜんバイクと会わないなぁ。みんな夏休み終っちゃったのかなぁ。
和田川側の途中に、ホイホイ坂林道のもう一方の入口があった。そうかー。こことつながるのか。すごいなぁ。
_ 18:00
うわー、迷った迷った、1時間。ここは下瀞キャンプ場。あやうく暗くなるところ。おまけに持ち込みテント料金に\1000も取るわ、テントサイトが玉石ゴロゴロの河原だわ、サイテー。なめとんのか、われ。
あとからGPz750とGF250のアベックが来る。GPzが河原に突っ込んできてスタック。救出してやる。オンのマシンでこんな砂利の深い河原が走れるわけないのに、彼女の前でカッコつけたかったんかいな、アホ。聞けば、Cubがあるのを見て大丈夫だと思ったのだと。こっちは林道仕様だってのに。……で、2人の前でバリバリとアクセルターンを決めてみせるお茶目なCubであった:-)
残るは2日。そろそろ帰ることを考えないと。会社に机がなくなってしまう。
1990-08-16 南紀林道巡り篇[5]
_ 06:30
オフロード族は寝坊が多い。少なくとも、ここまでボクよりも早く起きたヤツはいなかった。おかげで朝の林道は空いているんだけど。
R371を南下して。坂泰林道へ。傾斜はきついが、どうということもない。あー、北又のせいでちょっとやそっとの林道じゃ刺激を感じなくなってしまった……。トンネルのあとは左にのびる新しい林道へ。途中、道のまん中に無人のシルビアがおきざりにされている。アホか。シルビアなんぞで林道くるな。ふつー、Cubだぜ:-) 道は基本的にフラットでまるで高速道路のよう。ひゃほーっ!
_ 10:00
龍神本宮林道。凹凸はあるが、落石の少ない、けっこうイイ道。初心者には最適かな。途中に真新しい休憩所。奥熊野は「古道ピア」ということで気合いの入ったキャンペーンを展開しているのだ。ムダな飾りや自販機のないシンプルな木造りで、十年もしたら渋くなりそうな建物だった。
_ 11:00
本宮町に出たところで、メシ&給油。ナゾの「しそジュース」なるものを飲む。うむー。まずくはないが、なぜかおむすびを食べたあとの気分……。ガソリンはというと、今回は1リットル入りのSIGGボトルというアルミ容器を持ってきている。Cubは満タンで150〜170km走るけど、これにガスを入れると+50kmの余裕が生まれる。今回は何度もこれに助けられた。帰ったらCub用の増槽タンクを造らなくちゃなるまい。
_ 12:00
R168から大塔林道へ。狭いながら、フラットで走りやすい。途中でホイホイ坂林道に分岐。この林道、たしか見せてもらったガルルのマップにも出てたなぁ(おかしな名前だから覚えてた)。こっちの地図には出てないけど。看板には「行き止まり」って書いてあるけど、もしかするともう開通してるかもしれないと思って入ってみる。うーん、なかなか新しい林道というのは走りやすいね、落石多いけど。が、案の定、先細りになって行き止まりになってしまった。指の先まではいあがったテントウムシが、飛ばずにそのまま降りてきちゃった……そんな気分。でも、生まれかけの林道というのははじめてみたぞ。なかなか感動。その名の通りホイホイ登ってきたけど、下りも同じとは限らない。やっぱり下りは苦手だなぁ(でも、2日前なら登りもヒーヒーいってたはずだよ)。
ふたたび大塔林道に戻ってしばらく行くと、昨日のキャンプ場で一緒だったSX250氏にバッタリ。けっこう同じ道を走っているものだ。一緒に記念写真。Cubは珍しい(?)ので、方々で写真におさめてもらっている。持主は1枚も持ってないというのにねぇ。ここから上はかなり石が多いらしい。
_ 14:15
頂上のトンネルを抜けて、「さあ、下り!」というところで夕立ち。まわりは植林したばかりの幼木で、雨宿りのパートナーにはちと心細い。エンジンを切ってカッパを着て、その場にたたずむ。雨つぶが大きくなると、セミがいっせいに鳴きやみ、わだちが小川になる。なにもしないでボーっと立っている。無心。身体が山に溶け込んでしまったかのよう。
雨がやんで、わだちの小川が澄んでくる。最初のセミがおそるおそる鳴きはじめるころ、おもむろにカッパを脱ぐ。Cubも元気に始動。さぁ、行こうか。
_ 15:45
大塔青少年旅行村。ここにはサ店が付属しているので、夕メシの心配はなし。ここで泊。あとからNX250(珍しい!)氏が現れる。聞いてみると、AX-1と変わらないとのこと。「じゃぁ、サスが……?」と聞くと、ニヤニヤしながら赤いスプリングを指さし、「CRMのに換えてあります」。だろーねぇ。ノーマルのAX-1で林道行くようなヤツは、某Netの某しかいないよなぁ(あえて匿名:-)。