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1990-05-04 津軽・下北篇[6]
_ 06:00
キャンプ場でも早起きの部類だね、やっぱし。あとから起きてきたCB氏の見送りで恐山に向けて出発。BAJA氏は起きてこない。
_ 06:30
恐山はまぁ、こんなもんか、って感じ。きれいなお社がオドロオドロしさを削いでしまっている。これじゃ、ただのイオウ臭いお寺だよ。でも、宇曽利湖は波がまったくなくて、周囲の山々を逆さまにくっきりと映し出す。美しい。途中、ミズバショウの群生地などあって、美しい自然を満喫。いいところだねぇ。
_ 08:30
八戸。ガンガン南下。あとはもうリエゾンだ。ただただ帰るだけ。1日に300km走らないと6日までに帰れないぞ。がんばれCub号!
空は見事に晴れて、ポカポカと暖かい(三沢までは風が強くて困ったが)。2日目からはきっぱなしだったカッパの下を、ついに脱ぐ。こんな北の方で脱げるとは思わなかった。Kマートを発見。コンビニの北限はここかな?
_ 12:30
宮古・潮吹穴。なんだかんだいっても、潮吹きは名器なので(意味がちがーうっ)、昼食がてら立ちよってみる(途中の観光ポイントは全部パスした)。太平洋は波が高く、穴からは盛大に潮が吹き上がっている。うむ、太平洋もがんばっているようだ(だから意味がちがうって……)。しかし、波が高いってことは天気が悪いということ。空はどんよりと曇って、今にも雨が振りだしそう。おまけにメチャ寒くなるし。またカッパを着てしまう。
_ 15:30
浪板海岸。あーあ、降ってきちまった。おまけにブーツ&グラブカバーはどっちも片方づつなくなってるし。どこに落としてきちゃったんだろう……うるうる。すでに300km以上走ったので、今日のノルマは果たしたと決め、民宿を探す。この雨でキャンプはちとつらい。だいたい、このあたりには海辺にしかキャンプ場がないのだ。起きたら海の上というのは勘弁プリーズですからね。
1990-05-03 津軽・下北篇[5]
_ 06:00
昨日ほど寒くないけど、R4はスピードを出さないといけないので(?)、かなりこたえる。真面目にハンドルカバーを買うことを考えてしまう。こっちのCubはほとんどデフォルトでハンドルカバーと風防がついてるもんなぁ。ま、なんにしろ今日は長く走るつもりなので飛ばせるところは飛ばす。
_ 07:30
野辺地にあるほたてセンターで朝メシ。今日はちゃんとパンをかっておいたもんね。問題は「あったかい」缶ジュースが、かじかんだ手を暖めるだけで冷めてしまうこと。Cubにクラッチレバーがないことをつくづく感謝。こうかじかんでいたら、クラッチなんて握れましぇんっ。センターにはなぜか新日本プロレスの藤波からの花輪が……。「国会に卍固め!」のステッカーも貼ってあるし。スポーツ平和党の東北支部なんかな?(なんやそれ)
_ 09:00
むつ市。確か原子力船は実験航海に出ているはずだから見られないだろう。ゆえに市内見物はパス。それにしても単調でつまらん。60+αkm/hで飛ばす。
ところで東北地方の稲作に関する観察:宇都宮あたりだと、もう田植にはいっている田もあった。宮城県内はようやく代かき(だったっけ?)にはいったあたり。水のひかれていない田んぼは減反政策のせいかな。かなり点々とみられるので、たしかにR・田中一郎氏でなくても心が痛みますな。岩手県に入ると田んぼはまるで昨日刈り取ったあとのような状態。まだ耕してもいないし、水も引いてない。それがさい果ての下北半島ともなると、まだ重たい稲穂が首をたれている状態なんだから(そこまでいう >をれ)。
_ 11:00
仏ヶ浦(ホトケガウラ)。なんでも有名な景勝地らしいので、休憩がてら止まる。ここまで(と、ここから先)、延々と未舗装道路が続いた。Cubの悪路走破性を試す、絶好のチャンス。とはいっても、昔からオフ走行は苦手だったので(dtに乗ってた時期もあったんだけどねー)、腕は悪い。結論としては、砂利が深くなければ40km/hは出せる。スタンディングも試してみたけど、ニーグリップができないのでかえって不安定に。どっしり座ってトコトコ走るならほとんど不安はないので、合格とするか。ただ、砂利が深くなるとフロントが振られまくるのでかなりコワイ(Cub用のブロックタイヤってないかなぁ)。もちっとテクがあればテールスライドやカウンターも試せたんだけど。しかし、ここはオンのマシンで来るところじゃないぞー。絶対しぬ。ブチ抜いちゃってゴメンね>TZR氏 努力は認めてあげるけど、無謀といふものでしょう:-)
_ 12:00
秒単位まで正午Just。大間崎着。Here is TOP OF 本州。なかなか最北端っぽくていいぞ。店も少ないし。手の届きそうな距離に北海道が見える。あんなに近いんだなー。その間を船が通っていく。あれがフェリーか。あれに乗ると憧れの北海道に行けちゃんだなぁ。行きたいなぁ。行っちゃおうかなー。
_ 15:30
函館。来てしまいました。フェリーが空いててよかった……なんてーのは、ウソだけど:-)
ここは恐山の北15kmほどのところにある薬研(ヤゲン)温泉キャンプ場。もっと南下しないと明日以降がつらいけど、恐山を見わすれていたのだ。尻屋岬なんてところも見てないけど、大間崎に行ってしまえばあとは雑魚だし(すげ)。
少し行ったところに河童の湯という露天風呂がある。広々としたなかなかよい温泉(イオウ臭くないし。しかも無料)。混浴だけど例によって男ばっかし。まだ明るいからかな。どこからともなく桜の花びらが落ちてくるところなんざぁ、たまりません。キャンプ場までの帰り道は、(おまわりさんなんていないから)ノーヘルで髪を乾かしながら走る。気持ちイイ〜〜っ。
キャンプ場では福島のBAJA氏と、秋田からのCB750F氏と一緒に焚火を囲んで小宴会。近くの店でアツアツのおでんなど買い込んで、なかなか楽しい。こうやって知らないどうしで仲よくなれちゃうツアラーもいれば、離れたところでひとりで黙々とやってるヤツもいる。何が楽しいのやら。キャンプ地でくらい友だちつくればいいのに。
200円の使用料で、薬研キャンプ記念というステッカーをくれた。さっそくCub号に貼りつける。ステッカーだらけにすればツアラーらしく見えるかな? なんたって、ここに来る途中で地元の人から道聞かれちゃったもんなぁ(いかにもCubでしょ?)。「らしく」しないと。
ここはけっこう広くて、オートキャンパーで賑わう。うるさくなければいいけど……と思う間もなく眠ってしまう幸せなヤツであった。
1990-05-02 津軽・下北篇[4]
_ 06:00
をを。みごとな快晴。これでは「八甲田山ごっこ」ができないではないか。ま、いいか。「天は我を見放さなかったぁぁ〜っ」よーし、気分出た(なんのこっちゃ)。八甲田山の向こう側はあまり雪がないので、面白くない。おまけに早朝なのでバトルをかます相手もいない(をいをい)。
途中からR394に入って黒石市へ……のつもりが……ガーン。「通行止」。しかもいきなし未舗装だし。国道より県道の方が立派なんて、そんなのありかぁ? 泣く泣く青森市を目指す。腹へった。
_ 07:30
市内観光はパス(どーせどこも開いてないか)。通りがけに今日のキャンプ予定地を見に行く。うん、いいところ。例によって無人だけど。
_ 08:00
うっちゃれ五所川原市。コンビニがなーいっ。これでは朝食がとれないではないか。いったい青森の人間はコンビニなしでどーやって生活してるんだ?
時間はちょうど登校時間。白い肌に真っ赤なほっぺをした未来の東北美人たちが行く。いえーい、お兄さんと遊ばない?(なんていわねーよ) 信号機が縦になってるのは雪対策なのだろうか……?
_ 09:00
十三湖。中ノ島のレストランで、やっとメシにありつく。途中の芦野公園(地図に「津軽屈指の桜の名所!」と書いてある)に寄ってみたけど、すっかり葉桜モード。青森は暖かいのかしらん? 十三湖は別にたいしたこともないが、能登の七尾湾を思い出すね。波がなく、静か。
_ 11:00
竜飛。ここまでの途中、なかなかハードなワインディングがあったけど、面白かった。もち、ガンガンとばして車を抜きまくる。わっはっは、どこまで行ってもCub様は無敵ぢゃ。
やったーっ。北海道が見える! 正面に北海道、右手に下北半島。ここはある程度高いところにあるので、眺めは最高。んー、あれが函館かぁ。休憩所に落書き帳があったので記名する。Cubで来たヤツはあんましいないだろーな。表にでると、所沢ナンバーのランクルから降りてきたお父さんが「秦野からですか?」といって笑いかけてくる。珍しがって、写真まで撮る(見せ物ぢゃねーってば)。ここに限らず、Cub号はどこに行っても人気者で、持ち主がカメラを持ってないにもかかわらず、何十枚ものフィルムに写っているのは間違いない。もっとも住所教えてないから送られてはこないと思うけど(ちと残念)。
岬の下の漁港に降りて、防波堤の上でゴロ寝。うーん、いい天気であったかい。気持ちいいねー。釣りのおぢさんとおしゃべりする。津軽は言葉が通じないといわれてるけど、こっちが関東人だとわかるとちゃんと標準語で話してくれるのでありがたい(現地人どうしで話されると完璧に理解不能である)。彼らこそ、今はやりのバイリンガルなんである(……?)。このあたりではカレイやホッケが釣れるのだそうな。でも、「こいつらがいるときは全然釣れねーんだ」と。「こいつら」というのは防波堤の近くにうようよしている小さなフグの群れ。うーむ。フグのくせになかなかカワイイじゃないか。
それにしても、車で走れない国道なんて初めて見た。R339の竜飛岬側は、なんと階段になっていて歩行者しか通れないのだ(Cubで行ってみようとして断念した)。他にどこかにあるのかな?
_ 13:00
高野崎。この前に鋳釜崎、この先に弁天崎。まさに「崎」のジェットストリームアタック(意味不明……)。北海道は雲がかかってよく見えなくなってしまった。それにしても、ここはポップスのヒット局がながれるオシャレな売店があったり、みどり色のカワユイ橋がかかっていたりして、思わず「清里?」とかいってしまった。津軽って、意外とPOPな場所なのかも知れない。
……というのは観光地(?)だけで、国道沿いは寒々とした漁村が点在するまさに北国。国道じたいも全然国道らしくなくて、コーナーを抜けると目前に海、げげーっ、ガードレールはどこ?的な道が続く。
謎の標語「急カーブ ドカンと一発 カマドケシ」。うーむ……カマドケシって、それって食えるの?みたいな。なんだろう。
_ 15:00
青森市内。雲が増えて不安。降ったら泣くぞ。ここは竜飛岬よりも寒い。
市内はかなり混雑していて、久々の渋滞!(何にでも感動してるな……) もちろん、Cubは渋滞にこそその威力を発揮する。青森のCub乗りは東京ほど腕がよくない。負けることはなかった(張り合うなよ……)。そういえば変なBMWを見た。RS100にお碗型ヘルメット&ゴーグル(ここまではイイ)、そしてタカイの革ツナギなんだなー、これが。さすが青森だよ。ちと文化が違うよね。
昼食兼夕食に、イクラ&サケ&タマゴの三色丼を所望。これは美味い。しかも安い。東北はホントにメシが美味い。
_ 16:00
県民の森キャンプ場。あとから東京から来たオンボロXT250T氏が合流。今日はふたりきりね、うふふ(をいをい)。
■ にしま [「カマドケシ」について説明しますね。 カマド=今で言うガステーブルかな?ご飯を炊くお釜とかのことです。 それ(の火)..]