1990-05-02 津軽・下北篇[4]
_ 06:00
をを。みごとな快晴。これでは「八甲田山ごっこ」ができないではないか。ま、いいか。「天は我を見放さなかったぁぁ〜っ」よーし、気分出た(なんのこっちゃ)。八甲田山の向こう側はあまり雪がないので、面白くない。おまけに早朝なのでバトルをかます相手もいない(をいをい)。
途中からR394に入って黒石市へ……のつもりが……ガーン。「通行止」。しかもいきなし未舗装だし。国道より県道の方が立派なんて、そんなのありかぁ? 泣く泣く青森市を目指す。腹へった。
_ 07:30
市内観光はパス(どーせどこも開いてないか)。通りがけに今日のキャンプ予定地を見に行く。うん、いいところ。例によって無人だけど。
_ 08:00
うっちゃれ五所川原市。コンビニがなーいっ。これでは朝食がとれないではないか。いったい青森の人間はコンビニなしでどーやって生活してるんだ?
時間はちょうど登校時間。白い肌に真っ赤なほっぺをした未来の東北美人たちが行く。いえーい、お兄さんと遊ばない?(なんていわねーよ) 信号機が縦になってるのは雪対策なのだろうか……?
_ 09:00
十三湖。中ノ島のレストランで、やっとメシにありつく。途中の芦野公園(地図に「津軽屈指の桜の名所!」と書いてある)に寄ってみたけど、すっかり葉桜モード。青森は暖かいのかしらん? 十三湖は別にたいしたこともないが、能登の七尾湾を思い出すね。波がなく、静か。
_ 11:00
竜飛。ここまでの途中、なかなかハードなワインディングがあったけど、面白かった。もち、ガンガンとばして車を抜きまくる。わっはっは、どこまで行ってもCub様は無敵ぢゃ。
やったーっ。北海道が見える! 正面に北海道、右手に下北半島。ここはある程度高いところにあるので、眺めは最高。んー、あれが函館かぁ。休憩所に落書き帳があったので記名する。Cubで来たヤツはあんましいないだろーな。表にでると、所沢ナンバーのランクルから降りてきたお父さんが「秦野からですか?」といって笑いかけてくる。珍しがって、写真まで撮る(見せ物ぢゃねーってば)。ここに限らず、Cub号はどこに行っても人気者で、持ち主がカメラを持ってないにもかかわらず、何十枚ものフィルムに写っているのは間違いない。もっとも住所教えてないから送られてはこないと思うけど(ちと残念)。
岬の下の漁港に降りて、防波堤の上でゴロ寝。うーん、いい天気であったかい。気持ちいいねー。釣りのおぢさんとおしゃべりする。津軽は言葉が通じないといわれてるけど、こっちが関東人だとわかるとちゃんと標準語で話してくれるのでありがたい(現地人どうしで話されると完璧に理解不能である)。彼らこそ、今はやりのバイリンガルなんである(……?)。このあたりではカレイやホッケが釣れるのだそうな。でも、「こいつらがいるときは全然釣れねーんだ」と。「こいつら」というのは防波堤の近くにうようよしている小さなフグの群れ。うーむ。フグのくせになかなかカワイイじゃないか。
それにしても、車で走れない国道なんて初めて見た。R339の竜飛岬側は、なんと階段になっていて歩行者しか通れないのだ(Cubで行ってみようとして断念した)。他にどこかにあるのかな?
_ 13:00
高野崎。この前に鋳釜崎、この先に弁天崎。まさに「崎」のジェットストリームアタック(意味不明……)。北海道は雲がかかってよく見えなくなってしまった。それにしても、ここはポップスのヒット局がながれるオシャレな売店があったり、みどり色のカワユイ橋がかかっていたりして、思わず「清里?」とかいってしまった。津軽って、意外とPOPな場所なのかも知れない。
……というのは観光地(?)だけで、国道沿いは寒々とした漁村が点在するまさに北国。国道じたいも全然国道らしくなくて、コーナーを抜けると目前に海、げげーっ、ガードレールはどこ?的な道が続く。
謎の標語「急カーブ ドカンと一発 カマドケシ」。うーむ……カマドケシって、それって食えるの?みたいな。なんだろう。
_ 15:00
青森市内。雲が増えて不安。降ったら泣くぞ。ここは竜飛岬よりも寒い。
市内はかなり混雑していて、久々の渋滞!(何にでも感動してるな……) もちろん、Cubは渋滞にこそその威力を発揮する。青森のCub乗りは東京ほど腕がよくない。負けることはなかった(張り合うなよ……)。そういえば変なBMWを見た。RS100にお碗型ヘルメット&ゴーグル(ここまではイイ)、そしてタカイの革ツナギなんだなー、これが。さすが青森だよ。ちと文化が違うよね。
昼食兼夕食に、イクラ&サケ&タマゴの三色丼を所望。これは美味い。しかも安い。東北はホントにメシが美味い。
_ 16:00
県民の森キャンプ場。あとから東京から来たオンボロXT250T氏が合流。今日はふたりきりね、うふふ(をいをい)。
「カマドケシ」について説明しますね。
カマド=今で言うガステーブルかな?ご飯を炊くお釜とかのことです。
それ(の火)を消す、つまり使えない状況に陥るってことです。
その標語を標準語に直すと
急カーブでドカンと事故を起こしたら、(賠償とかで)破産してしまうよ
っていう意味になります。わかります?
…ということです。