1990-05-03 津軽・下北篇[5]
_ 06:00
昨日ほど寒くないけど、R4はスピードを出さないといけないので(?)、かなりこたえる。真面目にハンドルカバーを買うことを考えてしまう。こっちのCubはほとんどデフォルトでハンドルカバーと風防がついてるもんなぁ。ま、なんにしろ今日は長く走るつもりなので飛ばせるところは飛ばす。
_ 07:30
野辺地にあるほたてセンターで朝メシ。今日はちゃんとパンをかっておいたもんね。問題は「あったかい」缶ジュースが、かじかんだ手を暖めるだけで冷めてしまうこと。Cubにクラッチレバーがないことをつくづく感謝。こうかじかんでいたら、クラッチなんて握れましぇんっ。センターにはなぜか新日本プロレスの藤波からの花輪が……。「国会に卍固め!」のステッカーも貼ってあるし。スポーツ平和党の東北支部なんかな?(なんやそれ)
_ 09:00
むつ市。確か原子力船は実験航海に出ているはずだから見られないだろう。ゆえに市内見物はパス。それにしても単調でつまらん。60+αkm/hで飛ばす。
ところで東北地方の稲作に関する観察:宇都宮あたりだと、もう田植にはいっている田もあった。宮城県内はようやく代かき(だったっけ?)にはいったあたり。水のひかれていない田んぼは減反政策のせいかな。かなり点々とみられるので、たしかにR・田中一郎氏でなくても心が痛みますな。岩手県に入ると田んぼはまるで昨日刈り取ったあとのような状態。まだ耕してもいないし、水も引いてない。それがさい果ての下北半島ともなると、まだ重たい稲穂が首をたれている状態なんだから(そこまでいう >をれ)。
_ 11:00
仏ヶ浦(ホトケガウラ)。なんでも有名な景勝地らしいので、休憩がてら止まる。ここまで(と、ここから先)、延々と未舗装道路が続いた。Cubの悪路走破性を試す、絶好のチャンス。とはいっても、昔からオフ走行は苦手だったので(dtに乗ってた時期もあったんだけどねー)、腕は悪い。結論としては、砂利が深くなければ40km/hは出せる。スタンディングも試してみたけど、ニーグリップができないのでかえって不安定に。どっしり座ってトコトコ走るならほとんど不安はないので、合格とするか。ただ、砂利が深くなるとフロントが振られまくるのでかなりコワイ(Cub用のブロックタイヤってないかなぁ)。もちっとテクがあればテールスライドやカウンターも試せたんだけど。しかし、ここはオンのマシンで来るところじゃないぞー。絶対しぬ。ブチ抜いちゃってゴメンね>TZR氏 努力は認めてあげるけど、無謀といふものでしょう:-)
_ 12:00
秒単位まで正午Just。大間崎着。Here is TOP OF 本州。なかなか最北端っぽくていいぞ。店も少ないし。手の届きそうな距離に北海道が見える。あんなに近いんだなー。その間を船が通っていく。あれがフェリーか。あれに乗ると憧れの北海道に行けちゃんだなぁ。行きたいなぁ。行っちゃおうかなー。
_ 15:30
函館。来てしまいました。フェリーが空いててよかった……なんてーのは、ウソだけど:-)
ここは恐山の北15kmほどのところにある薬研(ヤゲン)温泉キャンプ場。もっと南下しないと明日以降がつらいけど、恐山を見わすれていたのだ。尻屋岬なんてところも見てないけど、大間崎に行ってしまえばあとは雑魚だし(すげ)。
少し行ったところに河童の湯という露天風呂がある。広々としたなかなかよい温泉(イオウ臭くないし。しかも無料)。混浴だけど例によって男ばっかし。まだ明るいからかな。どこからともなく桜の花びらが落ちてくるところなんざぁ、たまりません。キャンプ場までの帰り道は、(おまわりさんなんていないから)ノーヘルで髪を乾かしながら走る。気持ちイイ〜〜っ。
キャンプ場では福島のBAJA氏と、秋田からのCB750F氏と一緒に焚火を囲んで小宴会。近くの店でアツアツのおでんなど買い込んで、なかなか楽しい。こうやって知らないどうしで仲よくなれちゃうツアラーもいれば、離れたところでひとりで黙々とやってるヤツもいる。何が楽しいのやら。キャンプ地でくらい友だちつくればいいのに。
200円の使用料で、薬研キャンプ記念というステッカーをくれた。さっそくCub号に貼りつける。ステッカーだらけにすればツアラーらしく見えるかな? なんたって、ここに来る途中で地元の人から道聞かれちゃったもんなぁ(いかにもCubでしょ?)。「らしく」しないと。
ここはけっこう広くて、オートキャンパーで賑わう。うるさくなければいいけど……と思う間もなく眠ってしまう幸せなヤツであった。