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1999-10-23 魅惑の林道ツアー(2)篇[1]
_ 前口上
ここに掲載したのは、1999年秋にSUPER CUBメーリングリストのメンバーとスーパーカブで林道ツーリングに出かけたときの記録です。ソロではないので写真があります:-)
さて、なかなかソロでツーリングに出かけられなくなってしまった昨今(というか、夏はBMWで北海道に行っているからだが)、MLのイベントを言い訳にして遊びに行ってやろうと思ったおれは、今年も林道ツアーを企画した。9月末の予定で計画したが故あって延期され、そろそろ紅葉も見ごろだろうという10月末に再決行。しかし、当初予定していた自分を含めて4名の参加者が、直前になって次々とキャンセル。結局去年と同じ顔ぶれになってしまった。2年の合計参加人数が延べ2.5人のこの企画、果たして来年もあるのか!?(笑)
地図は、とうとうあきらめてツーリングマップルに移行しました。関東編をそばに置いて読むと、楽しさ倍増です:-) わざわざそれ用の大きなウェストバッグ買ってやったんだ、ありがたく思えよなぁ、昭文社。で、初日は、神奈川県相模原市にある自宅からスタートしています。写真は縮小・トリミングしてあります。クリックすると640x480のサイズが見られます。同行の和田さんの手になる写真には、サムネイルに赤い枠が入っています。あと、和田さんによる日記も必読。
_ 07:30
相模原の自宅を出発。本当は7:00に出るつもりだったんだけど、自宅の前でタイヤのエアをチェックしたり荷物を積んだりとバタバタしている間にこんな時間になってしまった。相変わらずの泥縄。自宅前では電波が入るはずのないPHSが鳴り出したので慌ててとると、和田さん。ドタキャンが2名も出たので、近くで待ち合わせて一緒に行くか、とのことだったが、集合場所まではどうせ単調で交通量の多いR20なので、個々人で行った方がペースも早いだろうと思って、予定通りで行くことにする。
_ 10:00
出発が30分も遅れたわりには、ほぼジャストに到着。R16、R20はそこそこ混んでいたので、飛ばせなかったけど。絶対に車では走りたくないルートだな。それにしても寒い。まだ10月だからということで、ウェアの下にはフリースジャケットだけにしたんだけど、間違いなく足らない。グラブも冬用にしてこなかったし。これで林道入ったらちょっと厳しいかも。
集合場所は道の駅・甲斐大和。和田さんはとうぜん先に着いていたので、マシンを並べてパチリ。手前が買って半年の新車なのにすでに1万km(笑)の和田号、奥が買って10年になるのにまだ2万kmの我が林道丸。10年たってもぜんぜんデザインが変わらないくせに、決して時代から取り残されているわけでもないのだから、気味の悪いバイクである。目立った変化は、エンブレム、Fブレーキのサイズ、マフラーのガードくらい。あと、Fウィンカーのネジの位置が90度違うとか(細かい)。
_ 11:00
ガス補給と昼食の買い物をしてから、川上牧丘林道目指して出発。去年、反対側から入ったので、今回は逆走ということに。道に明るい和田さんを先頭にしてあとを追う。いやー、ぜんぜん地図見ないで林道へのアプローチに到着。こりゃ楽でいいわ、って幹事のくせにぃ(笑)。アプローチに入ると、前に行けと言うので登り始めると、和田号が後方にみるみる小さくなってしまう。おお、これぞまさに4速化の威力。40〜50km/hくらい出る登坂の場合、3速マシンでは2速を使うか3速を使うか悩ましく、安定した速度が出せないところを、4速マシンは3速がちょうどパワーバンドなのですいすい登るのだ。が、アプローチも終盤になってワインディングになると、今度はこっちが2速か3速か悩むところになり、2速がパワーバンドに入った和田号が迫ってくるようになった。うーむ、元の2速も捨てがたい。こうしてみると、昔の小排気量レーサーが無節操に多段化して行った理由が分かるね(笑)。
_ 12:00
ようやくダートに入ってすぐに、ドロドロのぬかるみがある。こういうところは、ブロックタイヤの林道丸が優位だが、他の所では相変わらず和田さんに煽られっぱなし。そもそも1年もブランクがあるとどうにも感覚がつかめない。ちょっと石に乗っただけであわあわしてしまって情けないったら(泣)。でも、4速化の効能は明らかで、ほとんど2速にいれたままですいすい登れるのは感激。登りはそこそこの距離で終わって、大弛峠。峠の山肌には雪のあとがっ。寒いわけだよ。
峠で飯を食べながら、ルート決め。思ったよりいいペースなので、八ヶ岳の方まで行ってキャンプにしようということになった。すると途中の八ヶ岳林道が走れるわけだ(ニヤリ)。下りは和田さんが先。下りではミッションの差は出ないので、こんどは和田さんが前方にみるみる小さくなってゆく。とほほ。
_ 13:30
iそれにしても、川上牧丘林道は石が多くて初心者にはちょっとハードだったかも。初心者2人が来ると知っていてこんなルートを組み込むなんて、ひどいヤツだ(いまさら)。林道を終わって、長野県に入ると、なぜか曇ってきた。雨が降るようではないけれど、陽がささなくなるとさらに寒い。うーん、今夜は大丈夫だろうか。八ヶ岳林道に入る前に、野辺山駅で休憩。おれより着込んでいる和田さんが寒い寒いを連発している。相変わらず地図も見ないで、すいすいと林道へアプローチ。いいなぁ、方向音痴じゃない人は。
_ 14:30
八ヶ岳林道の入口には「通行止め」と書いてある。こういうのはまぁ、ほとんどの場合、通行できちゃうことが多いので、とりあえず入ってみるのが基本である。最初の数kmはなかなかスムーズなダートが続いて楽しい。林間を走る日本らしい林道と言える。ほどよい湿度の森の空気がおいしい。山はいいな〜、なんて浸ってたら、いきなり舗装路。おまけにパワーショベルが道をふさいでいる。一気にいやーな気分になるが、路肩を抜けて先に進むと、案の定、その先で工事中。でも道はぜんぜん問題ないので、和田さんがトラックの脇をすいっと抜けて行ってしまう。おじさんが「入っちゃだめだぞー」って言ってるのに、大胆な人だ(笑)。こういう時は「四輪車通行止め」とか、柔軟な対応してくれればいいのにな。世の中には二輪車通行止めな道がいっぱいあるんだから、逆があってもよいではないの。
その後しばらく舗装路が続いたが、途中で和田さんが停止。何かと思ったら、Fアクスルシャフトのナットがゆるんで、ステアリングが安定しないとのこと。たしかに、手で回せるほどゆるんでる。昔のカブ(林道丸の時代)は、FもRもアクスルシャフトのナットは割りピンで止められていたので絶対にゆるまない構造だったが、最近のカブはゆるみ防止のロックナットが使われているものの、林道走行のようなハードな使い方ではゆるんでしまうのだろうか? そんなことじゃ困るんだけどなぁ、ホンダさん。
_ 15:00
舗装が切れて、またしばしダートになる。ここもけっこう石が多くて、手ごたえのある林道だ。高いところでけっこう紅葉になっていて、なかなかいいシーズンに来れたようだ。ちなみに、林道を走っているときはかなりの運動量なので(←下手だから?)、寒くないのである(笑)。後半はけっこうな距離があって、出口でしばし休憩。なぜか他のバイクがいないので、すごく静かでいい感じ。ちなみに和田さんはゆるんだナットをまた締め直し。困ったね、こりゃ。帰ったら割りピン加工するしか。
_ 15:30
駒出池キャンプ場到着。受付に行ったら、キャンプ場は先週で営業を終えているとのこと。じゃああそこにいっぱい張ってあるテントは何よと思ったら、snow peakとかゆーアウトドアブランド(←知らない)のイベントで貸し切りなんだそうだ。というわけで、改めてイベントの受付に行くと、飛び入り参加だと1人2000円とのこと。そこで「ただ寝るだけですから」とか「隅っこに張りますから」攻撃したらタダになった。ラッキ〜♪。ともかくめちゃめちゃ寒いので、設営を終えたらそっこーで飲む。今年も和田さんはまたキノコを摘んできたので(しかも大漁)、それも焼く……けど怖いのでおれは食わんぞ(笑)。つーか、醤油を忘れて味気なかったらしいけど(笑)。
_ それにしても寒い。日が暮れるとギンギン冷えてくる。早々と食事にして、また飲むけどまだ寒い。けっきょく、7時ごろにはテントに入ってシュラフに退散。なんかなー、毎年、異常に就寝が早いなぁ。
1999-08-19 北海道爆走(2)篇[7] 釧路〜相模原
_ 10:00
フェリーターミナルに向けて出発。帰りは今年で最後になる釧路〜東京航路。かみさんと一緒なので、一等船室をおごってみた。でも、二等(ツーリストベッド)もプライバシーがあって、大洗〜苫小牧航路よりずいぶんといい。これがなくなるなんて、惜しすぎるなぁ。客はかなりいっぱい乗ってるみたいだし、夏だけでも運行すればいいのに。
_ 15:00
十勝に寄港。ここで1時間停泊。東京湾内も(混雑しているせいで)時間がかかるそうで、これらが30時間もの長時間航海の原因なわけだな。だったら、十勝抜きで大洗〜釧路にするってぇのはどうよ。いや、どうよって言われてもね。
_ 20日 20:40
東京着。船を出て一度も足をつくことなく、するりと首都高に乗る。東京港トンネルでいきなりのろのろ運転になる。あぁ、またゴミゴミした都会に戻ってきちまったよ。隣の車線を、同じ船に乗っていたライダーたちが、もはやピースを送ることなく抜いていく。北の大地の出来事は、早くも幻になりかかっている。
_ 21:40
ブジ、カエル。
1999-08-18 北海道爆走(2)篇[6] 釧路〜霧多布〜釧路
_ 08:30
かみさんの家族と、霧多布方面への小旅行に行くことになった。夕べのTVで、野性のあざらしを見物できるツアーがあると言っていたのでそれに参加してみることにしたのだ。車には4人しか乗れないので、おれはバイク。ラッキー、まだ北海道を走れるなんて。でも、ルートはまさに昨日走ったR44なのであった。
_ 09:30
厚岸。あざらしツアーの受付は昨日止まった道の駅だった。が、3日以上前から予約が必要とのこと。そういう大事なこともちゃんと番組で言えっつーの。
_ 11:00
霧多布岬。厚岸からのルートもR44。岬の先端へは、駐車場からけっこう歩くが、最果て感があって悪くない(宗谷や納沙布ほどじゃないけど)。観光地度も低いし。岬の先にある島には海鳥が群生している。でも岬は風が強いから、キャンプ場には泊りたくないなぁ。
向こうに見えるのは、畑正憲はかつて不法に占拠して初代動物王国を作った無人島。無人島つってもかなりでかいのである。今の王国は本土の方にあるそうだが、一般人は入れない。
_ 11:30
霧多布岬のそばにある温泉施設「ゆうゆ」。食事の施設もないところを見ると、地元民のためのものなのかも知れないが、新しくてきれいだし、500円という安さといい、ツーリング途中で風呂に入りたい時には最適かも。
_ 13:30
ふたたび厚岸。戻りのルートは海岸沿いの道道。この道はいい!! 眺めはいいわ、風は気持ちいいわ、ワインディングは適度だわ、霧多布・厚岸間に国道を使うライダーはバカだ(おれのことかい)。遅めの昼食は、小綺麗な道の駅とは反対の方角にある古びた定食屋。ここのカキフライ定食は大きいのが9個も入ってたったの1000円。全道に食中毒警報が出ているせいか、ちょっと揚げすぎなのが難だったが、量的には大満足。
_ 15:00
釧路帰着。いやー、ほどほどの距離が走れてよかったわぁ。
北海道のアスファルトは軟弱なので、サイドスタンドを立ててバイクを置いておくと、めり込んでこんな状態になってしまう。もちろん、BMWほどの巨体になるとセンタースタンドもめり込むので、板を当ててやらないといけない。