1996-05-03 世界最大のこま犬を訪ねて篇[2]
_ 07:00
昨夜21:00ごろから、風神様が大暴れをはじめる。ビョウビョウと吹く激しい風が、山のこずえを渡っていくかと思うと、いきなりテントを直撃してくれたりする。よく眠れそうなんて大うそだ、うるさくてぜんぜん眠れやしない。でもおかげですっかり乾燥、今朝は天気もいい。寒くて風が強いけど。もたもたしてたら出発が8:00になってしまった。昨日、事務所の人には「早起きだから7:00に出ますよ」なんて言っちゃったのに、これでは顔向けできないではないかっ。
R23を来た方向に戻る。途中の引馬神社でこま犬をパチリ。とりたてて変わってないけど、顔に引かれた。
_ 09:00
豊川稲荷に到着。けっこう大きい神社なんだな。有名なだけのことある。こま犬なんているわけもないが、そのかわり狐はぞろぞろいる。屋外にいる公開されているのを撮るが、実は屋内にいる写真撮影禁止の方が、しっぽの形が変だったりして面白いのだ。ずるいぞ。
_ 11:00
R1→R248へ。わき道に入って鴨田天満宮に立ち寄る。あまり期待しないで、ひょいと立ち寄った神社にこそ、いいのがいるものなんだけど、ここはその典型だな。すげー変なこま犬!! しかも牛までいるし。
……と、実は鴨田天満宮は寄り道で、本当の目的は滝山東照宮。三代将軍家光によるものとかで期待して行ったが……やっぱりなかった。そういうものだ。
_ 13:00
こうなりゃもう、わき目もふらずに世界一(のこま犬)を目指すっきゃない!! と、R1→R248。豊田市に初めて来るな。なんだ、トヨタ車なんて、そんなに走ってないんじゃん。市内全部がトヨタの信者(?)なんだと思ってたぜ。まぁ、本社ビルは御殿のようだったけど(おおげさ)。
R153→R419と入ったが、いきなり田舎になっちゃってメシ屋激減。結局お昼は、コンビニのサークルK(これだけはどこにでもある)でおにぎり。さびしい……。
_ 14:00
そのままどんどん内陸へ向かい、どんどん田舎になる。県境を越えて岐阜に入り、R419もR363にぶつかって終点……というところに目的の八王子神社。いやー、いきなり笑ったぞー。これはすごーいっ。
さすが世界一を名乗るだけのことはある。もー、でかいのなんのって、顔が見えない(笑)。でかすぎて動かせないから、設置場所に窯を作って焼いてから壊したんだな、こりゃ。平成元年っていうから、まぁ、いわゆる町起こしに過ぎないんだろうけど、ここまで来ると愛だよ、愛。感動だね。いや、マジで。
_ 15:20
あとは帰るだけ(……短い)。折り返しは中央道ルートだから、R19を行けばいいかな……と漠然と考えていたけど、ここからだとR19ではなく、R363→R257→R418→R153で飯田に抜ける方が近い。道は細いが、Cubにとっては広くても速度は一緒だ。山あいのきれいな風景と走る走る。あー、こういう風景も久しぶりだ〜。心が洗われるねぇ(すっかりじじい入ってます)。
_ 17:00
飯田市を過ぎたあたりで16:00をまわり、そろそろ宿の探しどき……なんだけど、ないねぇ……いざとなったら河原でキャンプできそうだけど、ちゃんとしたキャンプ場というと地図の上では駒ヶ根I.C.近くにかたまってるしだけ。うーん、そこまで行くっきゃないか。よーし、いっちょ飛ばすぜ(混んでるけど)。今日は山に陽が沈むので、暗くなるのが早そう。このあたりは、向こうの山に雪が見え始める(うう……)。
で、やっと着いた菅の台キャンプ場は、岩だらけの松林。おっちゃん、1500円はぼったくりやで、と思ったが、もうあたりは薄暗いので他を当たってる時間はない。泣く泣くあきらめる。おまけにファミリーがいっぱいでうるさそう。昨夜とは雲泥の差だぁ。
大阪からのにぎやかな2人連れ(ディバージョンとXT400アルティシア)と、対照的に内気な九州男児(ゼファー)といっしょになる。テントを張り始めると、頭の薄いおじさんが慌てて駆け寄ってきて、ここはキャンプ場じゃないから張っちゃ駄目だという。管理人のおっちゃんは松林の中はどこに張ってもいいとか言ってたけど、途中から隣の土地になってるらしい。こっちは張り始めたばかりだからいいものの、すっかり張り終わってた大阪の2人は泣くに泣けない。かわいそー。……なので、さっさとテントを移動してから、お茶を振る舞ってあげた。彼らはここをベースキャンプにして信州周辺を何日か回るのだそうだ。なるほど、こっちはほとんど毎日キャンプを変えるけど、そういうスタイルもあるんだな。