1992-04-25 ああ、憧れの剣山林道篇[1]
_ 前口上
全長80kmに及ぶダートとして、四国にある剣山スーパー林道はその筋には有名である。国内林道の王者(?)であり、林道ライダーにとっては聖地に等しい(オオゲサな……)。今回は4/25〜5/5の11日間という長期休暇を利用して、この剣山スーパー林道をはじめ、道路整備の遅れる林道天国(ゴメン>在住者のみなさん)、四国遠征を実行した。
Cub側の装備は前回と同様、前後輪にダンロップK860(CRM50用Fタイヤ)、リアサスとしてカヤバのガスショック(CB90向けレース用?)、プレスCub用の巨大リアキャリア。モンキーBAJAからとってきた、可倒式ステップとエンジンガードが茶目っ気を演出(笑)。もちろん、春のツーリングには欠かせないヤママルト印のナックルガード(ハンドルカバーともいう……)を装備。
地図には昭文社の「2輪車ツーリングマップ」、「関東」「関西」「中国・四国」の3冊を使用。初日は、神奈川県秦野市にある実家をスタートしています。
_ 07:00
ダイアン、初日は退屈なので、ツインピークスごっこでいくことにした。
回を重ねるごとに荷物が増えてるような気がするよ、ダイアン。だが、今回は最初からちゃんと前にも重石がわりの荷物を積んでいるので、バランスはとれている。前回の教訓を忘れないのは重要だ。だが、それでも普段乗ってる空荷のCubとはまったく別モノに感じる。BMWだとこういうことはないらしいが、これもCubの醍醐味だろう。
天気はよく晴れている。例によって出発前にはほとんど地図を見ていない。R246を沼津へ、それからR1に入ってひたすら西へ向かうことにする。
_ 11:30
掛川に到着した。藤枝市内がかなり渋滞していて、だいぶ体力を消耗した。おかげで空腹が耐えられない状態だ。ここで昼食をとることにする。浜松でウナギを食べるつもりだったのだが、早くも予定が狂ってしまった。ダイアン、予定よりも距離が伸びていないような気がするが、どうだろうか。今日中に鳥羽に渡れるのかどうか、不安になってくる。
_ 15:15
ダイアン、風がえらく強い。まるで台風なみで、向い風をくらうと全開にしても40km/hくらいしか出せない。R1の車のながれは単調で、昨夜が遅かったせいもあって、走りながらいねむりをしてしまった。時間は問題なさそうなことがここまでの捜査でわかったが、今度は風でフェリーが出ない可能性に不安になる。
だが、フェリーはまったく問題なく動いていた。例によってバイクは待ち時間なしだ。この優越感をどのように表現したらよいのかわからない。
_ 17:00
鳥羽に到着した。とりあえず、いつも利用している鳥羽キャンプセンターまでやってきたが、入り口にチェーンが張ってある。ダイアン、これには犯罪の匂いがする。たるんだチェーンを持ち上げると、下側にはCubが辛うじて通れるだけの隙間があくので、無理やり中に入ってしまった。キャンプ地にはだれもいない。水道の蛇口をひねるが、何も出てこない。ますます犯罪の匂いがする。ダイアン、今日はここに泊まることにする。
しかしダイアン、やはりツインピークスごっこは疲れる。明日からはいつもの調子にするよ。