SUPERCUB Tourists! 〜 カブに乗って旅に出よう!

«前日 最新 翌日» 編集
RSS feed

1997-05-03 奥秩父で林道再デビュー篇[2]

_ 06:30

人間、トラブルに巻き込まれると、だいたい4つの段階を経て落ち着くようだ。

  1. パニック期: 夕べ食事のあとでPeak1に再点火しようとしたら、まったくガスが出なくなった。シューともスーとも言わない。何が起きたのかまったくわけがわからずパニック。燃料を足してみたり、そしたら入れすぎてガソリンこぼしたり、鍋のお湯をひっくり返したり……。みっともないったら。
  2. 神頼み期: もう暗いし、何がなんだかわからないので、とりあえずひと晩おいて様子をみることにした。寝ている間に小人さんがなんとかしてくれるかも知れない
  3. 悪あがき期: 寒さ対策の日本酒をちょっとばかり呑みすぎて寝つけなかったが、6:30に起きてさっそく再点火。ぜんぜんダメ。しかたなく分解してみる。動作原理は知ってるけど、分解は初めて(機械音痴なんだよ、おれ)。バルブまで燃料が来てるのは確か。その先、ジェネレーターが目詰まりを起している。キャブで言うジェットだな、こりゃ。ナイフでつついたりポンプで空気を送ってみたりしたが、穴が小さすぎてダメ。
  4. あきらめ期: ここまでやって、やっとあきらめる。まぁ、夕飯を食べ終えてから壊れたことを感謝しよう。無鉛ガソリン使ってると目詰まりするって言われてたけど、まさかねぇ(まさかじゃねーって)。

_ 08:00

山荘の自販機で紅茶を買ってわびしい朝食。今夜はどうしよう。

ともあれ、気をとりなおして出発だ。御荷鉾スーパー林道に戻って西へ。雲は多いけど、天気はなんとかまだもっている。朝の林道は気持がいい。トラブルがなければもっと早い時間に走れたのにな。舗装もだいぶあったが多くはフラットで固いなダート。今日はスタンディングフォームでスムーズに走る。昨日は着座姿勢ばかりだったけど、やはりカブにはこのスタイルが合っているようだ。うーん、けっこう調子出てきたぞ。

バイクにはなぜかほとんど出あわない。途中、トレール3台のグループにぶち抜かれたくらいか。連中、60km/hは出てるぞ。こっちはせいぜい30km/h。つまり、同じ長さの林道を走っても倍楽しめるってわけね。これをお得と言わずしてなんと言おう?(笑)

道には山菜採りの中年グループがゾロゾロ。ほとんどがセダンだもんな。こういう連中を無事に通すためには舗装もやむをえずか? 道は後半にいくに従ってあれてくるがおおむね走りやすい。しかし例によって長すぎてだんだん飽きてくるのであった(笑)。50kmだもんなー。

_ 10:00

塩ノ沢峠を過ぎたあたりでとうとうポツポツ落てきた。晴れの予報ははずれても、雨の予報ははずれたためしがないなぁ。ここから先は凍結と路肩崩落のため通行どめとの看板が出ている。どちらもバイクで走る分には関係ないのでシカトして入る。眺めは悪くなり、山の中を進む。でも、こういうのも好き。林道は秋に限るって意見もあるけど、春の林道もいいもんだ。真夏のように緑の濃さは一様ではないので、山並みにいいアクセントがついている。そうこうするうち終点。いやー、長かった。でも楽しかったー。

_ 11:00

ほとんど休まずに、西へ。雨がかなりひどくなってきた。大上峠経由でR299を目指す。林道ってかいてあるけど全舗装。R299に出てからは東へ。今度は中津川林道に決めた!(そして秩父から離れていくのであった……) R299は途中でダートに分断されてる。なんで国道が途切れてるのかと不思議だったけど、これでは国道を名乗れないわけだ。雨のせいもあって道は荒れ気味。途中、CBR250Fourとすれちがう。うーん、ご愁傷様(笑)。

昼ごろ着いた上野村で、昼食&Gas。

_ 13:00

志賀坂峠から金山志賀坂林道へ。もちろん全舗装(泣)。

山あいを抜けて中津川に出たら、さぁて、超メジャー級林道だ。この中津川林道は以前、信州行きの時に通ったけどすでに忙却のかなた。おかげで新鮮だ。ここは入口からいきなりダートで、すこぶるよろしい。交通量が多いからか、整備は進んでいるけど、さすが御荷鉾に比べるとガレキが多い。スーパー級に馴れた身にはなかなか手ごたえがある……って、マジちょっと疲れてきたりして(笑)。50kmダートのあとでこれはキツい。

_ 15:00

中津川林道の頂上、三国峠着。途中から雨がひどくなり、ガスも濃くなる(雲の中に入っちゃったんだろう)。視界がほとんどなくてすげー怖い。1速でゆるゆると登った。疲れちゃったのでスタンディングもほとんどしなくなってしまった。ふひー。

峠ではDR250氏と少しおしゃべり。なんと今回、はじめてバイク乗りと話をしたことになる。なんか寂しいのう。みんなどこ行っちゃったんだろう。なんでも「5月末まで冬季閉鎖の林道があって残念でした」とのこと。どこ?って聞いたのに、わからないだって(とほー)。お互い、雨で気力が萎えていて、地図を出してまで確認しようという気が起きないのであった(笑)。標高2000m級の林道らしいけど、どこのことだろう。

_ 16:00

峠からの下りは全舗装。道の両側が白樺林になって信州に来たことを感じさせる。ところどころに山桜が混じっていて、右手に桜、左手に白樺、となかなかいい感じ。途中の集落でキャンプ場情報をしいれたのでそこに泊まることにする。おにぎりを買って(泣)、Go!

途中で南に下って、廻り目平キャンプ場。入口に仰々しいゲートがあってビビったけど、白樺林の中にあるなかなか美しくよいキャンプ場だ。立派なくせに安い。500円。

XLR250の置いてあるテントがあったので、わざわざ隣に張ったのに、中で日記をかいてる間に徹営していなくなっちゃった! まさかこの時間から帰るとはやられたぜ。今日も仲間がいない雰囲気だなぁ。関東の林道はほとんど日帰りで踏破されてしまうのでキャンプまで張るヤツはあまりいないのかもしれない。残念、いろんな人と会えるのも楽しいのに(他はファミリーばかりなのでちょっと割り込めないしねぇ)。